ブオーん

メニュー| バル | 抵抗 | | 最悪 | 三日月 | 初夏 | 法学部 | 切迫 | 鉄製 | 50 | 円卓11 |

最悪

最悪

その『最悪』が、誰かが殺される事だと考えた幸一は、暗い話題から話を逸らす。

「あの……そこのアパートなんで」

 マナは渡されたキーを使いドアを開ける。

 部屋の奥まで進み、電灯をつける。布団をかけていないコタツが中央に鎮座し、右隅にベッドがある。まだ荷物を整理していないのか、段ボール箱が三つ程置かれている。

「えっと、ベッドに寝かせていいのかな?」

「……あ、はい。今日は、もう疲れたんで、このまま寝ます」

 消え入りそうな声の幸一。確かに、マナも全身に鉛をつけたような疲労があった。

「じゃあ、お休み」

「お休みなさい……夢に出ないといいなぁ、今日の事」

 心の底から願っている幸一の様子を見て、マナは思わず微笑し……彼だけでなく、自分も良い夢を見れるよう祈った。

[PR]ダイエット食品無料 クレジットカード