ブオーん

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バル

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「……私は、超音波で相手の五感を乱す事が出来る。あと、超音波の応用で、相当な衝撃波を与えることも出来るけど……熊相手にどこまで通用するのかは正直わからない。足は普通の人より速いだろうけど、熊よりは遅いと思う。腕力は、普通。ロザリアちゃんは、前も言ったけど、催涙ガスとか神経系のガスを出せる……けど、こんな外じゃ効果はあまり期待出来ない」

 幸一はマナ達の能力を短く復唱すると、怯えた顔付きで二人に告げる。

「……距離が十メートルを切ったら、援護を。く、熊とは、ぼ、ぼくが戦います」

「なっ! 幸一君、そんな無茶……」

「む、無茶なのはわかってますよ……ウウゥ、でも、無茶をしきゃいけない状況なんです……! く、熊の腕力だったら、頭や心臓も一発で吹っ飛んでも、お、おかしくない。頭や心臓を吹っ飛ばされたら、い、いくらマナさんでも死ぬでしょう? 前に立つ人の危険度は、だ、誰であろうと、お、同じなんですから、マ、マナさんには援護に集中して貰います。二人がかりで戦うより、その方が、い、い、生き残れる公算が高い」

 二人がかり、と幸一は言った。マナの眼はロザリアの震える足に注がれる……この状態では、まともに立てるかどうかも怪しい。

「そ、それに、ぼ、ぼくは仮にも、男なんでよ? 女の人に、かばって貰う訳には、い、いか、いかないじゃないですか?」

 舌を噛みそうになりながらも、決然と言い切る幸一はさらに続けた。